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お岩。仕事をしているとあの人のことを思い出す。
今日は京極夏彦著の「嗤う伊右衛門」という小説を読み終わりました。
前にも読んだのですが、気になったので再度読み直す形で。
この本は短いけれどとても良くできていて、深くて濃くてとても心に残ります。
とても良くできていて綺麗なだけに読んだあと凄く凹みますorz
以下ネタバレ感想↓
・最終的に救われた人が一人もいないのがとても悲しいorz
伊右衛門は救われたと言えば救われたのかもしれないが・・・。
・岩と伊右衛門が心の中では愛し合っているのに互いに通じ合わないのがもどかしくて切ない。
岩が伊右衛門のために自ら身を引いて、伊右衛門の幸せを自分の幸せと感じれるのが
岩の愛の表れなのでしょうが、二人でいる内に愛を表すことはできなかったのか・・・(´・ω・`)
・又市がお槇を自らの母親と知らず抱こうとしていた所も衝撃でした。
顔も知らない母との再会。普通だったら感動なはずなんですけどね・・・。
最初他人の亡骸を埋葬するシーンではてな?と思ったけれどそういうことだったのですね。
・最後の伊右衛門が笑うまでの一連のシーンが凄く好きです。
表現の仕方も良いし、直助の本懐とか梅の罪とかも一気に明かされて
急速に終焉にむかっていく感じがとても好きです。
まあ、その分悲しみも急速に来るわけですがorz
・直助の本懐の理由が悲しい。まさかの理由で本当ビックリだぜ。
お袖・・・報われねえ・・・。
・伊東の最後の「泥が泥が」という台詞がなんだか切ない。
今回の話の悪の権化の様な存在ですが、
・伊右衛門の最後もなかなか壮絶ですよね。
最愛の人と抱き合い?生きながら虫や鼠に喰われながら絶える・・・。
喰われながらも笑いながら幸せそうにしている伊右衛門が怖かったです。
きっと彼自身は幸せだったのだと思います。
他にも色々あるけれどとりあえずこれだけ。
京極さんの話はとてもおもしろいのだけれど、難しくて完全に理解できないのが悲しいところです。
また読みたいなぁ。内容が分かってから読むと、初回とはまた違った楽しみ方ができて良いです。
次は何読もうかなー。